FX初心者~外国為替証拠金取引入門・入門者のための用語集・テクニカル分析入門・口座を作る前にデモトレード・心得~
世界的に景気が不安定になってくると、株のトレーダーの間でも不安が増幅しますが、一方でFXの専業トレーダーの間では世界的に不安定な経済はチャンスと受け取れます。
通常金融商品の多くは原資があってそれをもとに買いから入るのが、通常の流れなのですが、FXとは投資の中でも売りから入ることが出来るのが特徴の金融商品です。
つまり、景気が悪くなろうが、良くなろうが、値幅があれば、また値幅が大きければ利益が出るのです。
ではいかにして大きく稼ぐチャンスを初心者でもモノにするか。
またはじめてFXをする上で、持っておくべき知識とは?
今回は外国為替証拠金取引、通称FXをこれからはじめてみたい初心者の入門編として、外為の世界をご紹介していきたいと思います。
かつて日本にはミセスワタナベなる人たちがいました。
ミセスワタナベとは実際にワタナベさんという女性がいたのではなく、日本人の主婦外為トレーダーの総称がミセスワタナベと海外のトレーダーの間では呼ばれていました。
彼女たちはかつてその大胆な投資テクニックで世界中のプロ為替ディーラーたちを脅かすほどの存在で、また彼女たちの動かす資金が世界の為替トレンドを形成し、巨万の富を得ていたのです。
リーマンショック以降はミセスワタナベの存在はすっかり消えてしまいましたが、しかし世界中のトレーダーの間で伝説となった彼女たちだって最初、FXの世界に入門したころは右も左もわからない普通の個人トレーダーだったと思いますが、そこで「もっと稼ぎたい!」という強い思いを原動力に大胆に売買を重ね、最終的には巨万の富を得ていったのです。
つまりFXとは最初に入門するときの動機がとても重要で、その強い想いが最終的に相場の読み方や、ポジションの組み方といったテクニックを磨いていくのだと思います。
今回はこの外国為替証拠金取引FXの初歩の初歩である入門編の部分から、そこから実際にデモトレードソフトを使った売買のノウハウについて説明していきたいと思います。
FX初心者~外国為替証拠金取引入門~
FXはハイリスクな投資である
外国為替証拠金取引、通称FXを語るとき必ず断っておかなくてはならないことがあります。
特にこれからFXの世界に入門しようとしている人は必見です。
まずFXとは金融商品であり、金融商品である以上程度の違いはあれど、リスクがあるということ。
しかもFXの場合はそのリスクが様々な金融商品の中でもダントツの高さを誇ります。
これからFXの世界に入門を考えているのでしたら、これから説明するリスクを十分に知った上で売買していかなくてはなりません。
しかしFXはリスクだけはありません。
高いリスクがある反面、大きなリターンがあることもあります。
FXを始めている人、またはFXがやめられない人の多くは、この高いリターンがあるからこそ日々外貨売買を続けているのではないでしょうか。
それまで証券会社の外為ディーラーじゃないと取引できなかった外国為替証拠金取引という売買が個人に解放されたのは、かつて小泉政権下で決められた、金融ビッグバンにさかのぼります。
橋本内閣のときに原案が策定され小泉内閣のときに大規模な金融規制緩和が行われました。
これによって多くの個人トレーダーが、外国為替証拠金取引の世界に踏み込んだのです。
そして現在に至るまで、9,11米国同時多発テロ、イラク戦争、リーマンショックなどの歴史に残るような予期せぬ出来事があり、多くの個人トレーダーが泣き、そして笑い、巨万の富を得て売買の舞台に残った者。
そして去って行った者達いるのです。
つまり外国為替証拠金取引とは世界中の顔の見えないトレーダー同士の戦いなのです。
外為相場とは綱引きのようなもの
外国為替証拠金取引、通称FXとはよく綱引きに例えられます。
つまり通貨が上がったり下がったり、そしてその値上がり値下がりの力がどれくらいの力でかかっているのか。
また力が互角だった場合はこれからどちらの力が弱くなり、どちらが強くなっていくのか。
こういった観点で見るとFXがだんだんと綱引きのように見えてくるのです。
これからFXの世界に入門をお考えの方々へFXのルールをひとつお話ししますと、外国為替証拠金取引、通称FXは必ず通貨ペア同士で売買を行います。
例えば日本円対米ドル、米ドル対ユーロ、ユーロ対日本円といった具合です。
そしてFXでは対通貨で買ったとき、または売ったときに比べその後どれだけ上がったのか、下がったのかで今度は資金決済するポイントを決めます。
この最初の売買のことをポジションと言い、逆にポジションで決めた値から差益が生まれる、または差損が発生した場合に再度売買することを決済といいます。
FXのポイントはこのポジションをどのタイミングで行うのか?
そして決済をどのタイミングで行うのかが非常に重要なポイントとなります。
もっというと、このポジションから決済のタイミングを間違えると、大きな損にもなりますし特にもなります。
ですからこのポジションから決済を信頼できる値動きのグラフを見ながら決定していくのですが、このグラフのことをチャートと呼び、後述しますがチャートは今後の値動きがどう変わっていくのかを示す相場の未来予想図のようなもの。
このチャートに描かれているグラフに値動きの力加減がリアルに反映されているのです。
FXのスプレッドには要注意
FX入門編としてこれから外国為替証拠金取引を始める初心者の皆さんへ注意して頂きたいことがあります。
それはFXにはスプレッドと呼ばれる謎の差損があります。
差損であって差益ではありません。
つまりスプレッドとはポジションを組んだ時から、既にマイナスが決定しているのです。
どういうことかと説明しますと、スプレッドとは本来、相互通貨間に発生する金利差の事を指し、互いの国が決めた国債の長期金利から派生した通貨から生まれた価格差を言いますが、外国為替証拠金取引の世界ではFX業者に対して支払う手数料のようなカテゴリになっています。
例で言いますと、例えば米ドルと日本円のペアで考えた場合、1ドル100円ちょうどで1万通貨単位、つまり日本円で100万円分を買ったとします。
しかしそのときの米ドルレートが100円であったとしても、買ったときにスプレッドが0.2銭の設定があったとしたら、1万ドル分買っても0.2銭が引かれますので、実質的には99円98銭で1万ドルを買った事になります。
こうなるとせっかく1万ドル分購入しても99万9800円で買った事になり、この時点で200円の損になるのです。
ということは、これから値上がりすると判断して1ドル100円でポジションを組んだとしても、0.2銭円安に傾いてくれないと、プラスマイナス0円にはならないのです。
そう考えると、もしスプレッド幅が0.5銭とか0.8銭なんてなろうものなら、万が一自分の思っている方向と違う方向に相場が動いたら、あっという間に損は拡大しもっと損が大きくなる可能性があるのです。
入門編からいきなりスプレッドの話をするのは少し難しかったかもしれませんが、このスプレッドの仕組がわからないとFXという外国為替証拠金取引ゲームは理解できないのです。
レバレッジの凄まじい効果
FXスプレッドと同じくらい重要な言葉の一つにレバレッジという言葉があります。
FX入門したての方の多くが、FXを始めた当初引っかかる最初の関門として、この外国為替証拠金取引というのは、大変難解な外来語が多くあります。
FXも外来語ですが、このレバレッジも外来語。
ですが、外来語の意味を一つ一つ理解しながら、勉強していくようにしましょう。
ではレバレッジの説明ですがレバレッジとは、てこの原理で小さな力で大きなものを動かす原理を指し、つまり小額の軍資金を基に、それを10倍とか20倍にして運用する外国為替証拠金取引の原理を言います。
もしこれから上場株式をやろうとしたら、株式売買のルールからいくと、手元に1万円しかないのであれば1万円分の銘柄しか買う事はできません。
しかし外国為替証拠金取引の特徴として、FXというゲームはわずか1万円の軍資金を最大で25万円で運用することが可能で、それによって大きな利益を出す事を目指します。
今の例えは手元に1万円という例で説明しましたが、もしこれが10万だったら最大250万。
100万円の軍資金だったらなんと2500万円まで膨らませて運用する事ができ、これで実際にポジションを組み、そのポジションが自分の思った方向へ相場が動き続けていった場合、大変な額の利益が生まれます。
しかし反対に思った方向に動かず、逆方向へ相場が動いたら今度はそれに比例して大きな損が生まれます。
これがFXの面白いところでもあり、怖いところでもあるのですが、このようなレバレッジによる効果がいい意味でも悪い意味でも大きく反映されるのが、FXのレバレッジと言えます。
入門者なら必見!FXの基本
これまでひととおり外国為替証拠金取引のおおまかな流れについてお話してきましたが、ではここからは基本的な売買の流れについてご説明します。
まず、FXをこれから始める場合は、事前に証券会社やFX業者などに証券口座を開かなくてはなりません。
そして証券口座を開いたら、予めFX業者から通知されたIDやパスワードを使って売買画面にログインします。
この売買画面にはテクニカルチャートのグラフや、現在の外為相場の推移がリアルタイムに確認できます。
そして一通り現在の通貨ペアの値動きをテクニカルから判断した後は、いよいよFXの真髄である注文に入ります。
一般的にFX売買を行うときにはFXの注文画面は別ブラウザで表示され、その別ブラウザには成行きと呼ばれる今現在の値動きを見ながら注文から決済を行う注文方法と、いくらで売買するのかを数値で指定して売買を行う指値と2つの注文方法が出てきます。
そして気になる通貨ペアから売買注文をし、注文が完了したら今度は、ただひたすら現在のチャートの値動きを眺めていくだけ。
そして思っていた方向に相場が動き続け、ここでもう良いだろうというタイミングで決済をして利益確定になればその利益分が儲けとなり、逆に自分の思っていた方向と逆に相場が動いた事で思っていた差損が膨らむようであれば、リスク回避の為そこで決済をして利益確定すればよいのです。
まだFXに入門したばかりの方には難しくてわからないかもしれませんが、基本的にFXとはこの売買を延々と繰り返すだけの作業なのです。
FX入門者へ贈る業者選びのポイント
現在日本には数多くのFX業者が存在しますが、サービス内容やスプレッドに違いはあれど、基本的には外国為替証拠金取引を業としている会社です。
ですからやっていることはどこの業者も一緒なのですが、一緒だからこそ差別化が難しくもあります。
ここではFXに入門したばかりの方に簡単なFX業者の選び方についてお話したいと思いますが、まず外国為替証拠金取引というのは先ほどもお話ししたようにスプレッドがあり、本来は相互通貨間の金利差を指しますが、FXの世界ではFX業者に対する手数料の意味で使われており、まず入門者が主眼として置かなくてはならないこととして、このスプレッドが1銭でも安い業者を選ぶようにしましょう。
スプレッドが高い業者は高い業者なりに、さまざまな情報サービスを提供してくれるのですが、入門者はとにかくテクニカルに慣れ、そして相場を読んでいかなくてはならないので、できるだけスプレッドの低い業者を選ぶようにしなくてはなりません。
また証拠金の額も出来るだけ小額はから始めるようにし、しばらくは自身の裁量を磨く事に注力するようにしましょう。
つまりこれはFX売買の勉強だと思ってください。
こういった基本的なノウハウと経験を身に着けてからさらに高度な売買へと進めばいいので、入門者として最初に気にするべき点はスプレッドが出来るだけ低い業者を選ぶ事だと思います。
また後述していきますが、FX業者の多くが自社サイト上でデモトレードと呼ばれる仮想売買サイトを用意しており、この複数社のデモトレードでFXの裁量を磨き、その中から一番使いやすい業者をメインの業者にするのも方法のひとつ。
スプレッド以外にもデモトレードで売買画面の使いやすさで選ぶという方法もあります。
FX初心者~入門者のための用語集~
外国為替証拠金取引の基本的用語
ここまで外国為替証拠金取引を行っていく上で、概要とテクニカルな用語を説明してきましたが、ここからはFX入門第2編として、実際にポジションを組むときに使う用語を説明していきたいと思います。
FX取引で入門者が最初にぶつかる大きな壁として、言葉の問題がありますが、特にテクニカルチャートを眺めたときに、どのチャートを使ってポジションを組むのが適切なのかはわからないと思います。
まず入門者でも難なく使えるテクニカルチャートの説明からしていきたいと思いますが、FXの世界で最もポピュラーなテクニカル指標としてローソク足というチャートがあります。
このチャートは縦のグラフで表現されているテクニカル指標で、足と呼ばれる一定時間軸の間の値動きが、色別に分けられており、上げ相場は青色、逆に下げ相場は赤色で識別されています。
またその一定の時間軸の間に、極端に値幅が変化した場合、つまり流動的な相場が形成されたときには、太い棒グラフの上に、細い棒グラフが立ち、逆に非流動的な相場が形成されたときには、太い棒グラフが伸びます。
このローソク足はFXに限らず、株式投資でも使われる投資の世界で時間軸の値動きが一目でわかると好評なテクニカルです。
入門者は最初にこのローソク足を眺めながら、通貨の値動きの規則性を知っていったほうが良いでしょう。
またテクニカルチャートにはこのローソク足以外にもいくつものチャートがありますが、まずはローソク足をじっと眺め、FXというゲームの傾向を知る事が優先かもしれません。
日銀政策金利決定会合とは?
外国為替証拠金取引を行っていく上で、各国中央銀行が発表する経済指標や、政策の行方はFXトレーダーにとって切手も切りはなせないイベントのひとつ。
この日銀政策金利決定会合も同様に、日本銀行が主導的に月1回開催する定例行事です。
この場で話される内容は、現在の日本円に対する外貨の動き、つまり極端な円安や円高になっていないかを判断する場であり、それに対する対策が協議され、発表されます。
平成25年4月の日銀政策金利決定会合で話された議題も同様に今後の日本経済をどういった方向に持っていくのかが話され、この場では現在のデフレ脱却を目指すため物価上昇率を2年で2%上げるといった具体的な数値目標を定めた事で、その後の株価が数日間にわたり連日最高値を更新し続け、それに連れて対ドル円相場も一気に円安に傾きました。
このようにFXとはその関係する国の中央銀行の発表する方向性に非常に敏感に反応するのです。
日本は日本銀行が主導的に金融政策の舵取りをしますが、これがアメリカならFRB、ユーロ圏ならECBというところがこういった経済政策を決めていきます。
このFRBやECBについてはまた後述していきますが、まずFX入門編として知っておかなくてはならない事として、関係各国、つまりポジションを組んでいる国の中央銀行が発表する経済政策には常に気を止めておくようにしましょう。
外国為替証拠金取引というのは相手にしているトレーダーは世界を相手にしていますので、一番手っ取り早いのは世界のトレーダーが注目している経済指標の発表には一緒に注目していくようするのが良いでしょう。
入門者にはまだ早い?シストレ
外国為替証拠金取引の取引方法には大きく分けて2種類あり、ひとつはFX売買を自分自身の判断と責任において売買を行っていく裁量トレードという方法、そしてもうひとつが予め指値と決済レートを指定しておき、相場の流れとパターンから相場の変化に応じて、売買手法を変えていくようにコンピューターに指示を出すシステムトレードという方法の2種類あります。
正直このタイミングでご紹介するのはFX入門者にとって誘惑以外の何ものでもないのですが、実際に裁量売買を行っていくというのは、毎日何時間も画面を見続けなくてはなりませんし、働いている方であれば当然仕事もありますし、寝る時間も削ってテクニカルチャートを見続けて売買のチャンスを伺っていかなくてはなりません。
これは体力的にも精神的にも非常に辛いものがありますし、また時間の経過と共に売買の執行に迷いも生まれます。
こういったトレーダー自身の精神的、体力的苦痛の軽減のために開発されたのがこのシステムトレードと呼ばれる方法。
システムトレードというのは、予めストラテジと呼ばれるFXの売買パターンがあり、このストラテジの中からそのときの相場に合った売買パターンのストラテジを選択します。
そして、コンピューターに対しては「いくらになったら売買を執行しなさい」、または「いくらになったら追加で売買しなさい」といった指令を出すのです。
あとは結果を待つのみ。
仕事のある人であれば、仕事中に売買をコンピューターが黙々と売買行っていってくれますので、トレーダーの迷いという雑念を排したとてもスマートなFX売買ができるのがこのシステムトレードなのです。
ECBとFRBとBOJって?
ここでは各国の政府や中央銀行の発表する経済指標の重要性について話しますが、外国為替証拠金取引というのは単に世界各国の通貨を売買すればそれで良いというわけではありません。
実はFXの中には特別に影響力を持った通貨があります。
これを基軸通貨と呼び、一般的にはアメリカや日本、EUやイギリスといった経済的に強い国の通貨を指しますが、この基軸通貨国の中央銀行のことを外国為替証拠金取引の世界ではアルファベット3文字で表現します。
日銀であればBOJ、アメリカであればFRB、ヨーロッパ中央銀行であればECBといった具合。
これらの中央銀行が発表する経済指標や、中央銀行総裁の発言によって外国為替相場というのは、予期しない動きつまりトレンドレスを引き起こす事があります。
それまで買いの力が強かった通貨がこの中央銀行の総裁の講演会での発言や、経済指標の発表で一気に下げトレンドが市場を支配する事も、またその逆もあります。
現在の日銀の総裁は黒川総裁。
FRBだとイエレン総裁、ECBだとドラキ総裁といった具合で、FX業者のサイトではこの3人の動きを逐一速報扱いで報道しているくらい、彼ら3人の発言や、考え方、中央銀行の運営方法に関しては全世界が注目しているのです。
それ以外の国にも当然中央銀行総裁がいますが、この3人以外の総裁の発言はそんなに市場に大きな影響力は持っておらず、まずFX入門者はこの3人の顔と名前を把握してください。
そして常にFX業者の提供している外為速報記事で彼らの発言の直後にテクニカルがどんな動きをするかを見ていくようにしましょう。
雇用統計はFXトレーダーの祭り
FXトレーダーにとって毎月一回、大きなお祭りのようなイベントがあります。
毎月第一金曜の日本時間21時半に発表されるアメリカ雇用統計という経済指標の発表で、この発表の前後2時間くらいは相場が非常に大きく動きます。
この経済指標の発表がどうしてお祭りと呼ばれるかいうと、この雇用統計で発表される前月のアメリカ完全失業率と非農業部門新規雇用者数を知る事で、アメリカ経済のまさに今を知る事ができるのです。
アメリカの労働環境というのは日本のような解雇しにくい労働環境ではなく、非常に簡単に労働者を解雇させることが出来るのが特徴で、逆に雇用するのも二つ返事で雇用する事もよくある話。
要は忙しい時は即採用で、暇になったら即解雇といった具合。
ということは毎月職を転々とするような労働者はアメリカではごく当たり前の労働者の姿という事であって、この労働者の流動性が雇用統計に反映されているのです。
ですから完全失業者数が減ったという事は今のアメリカは景気がとても良いと判断でき、完全失業者数が増えれば今不景気であることがわかります。
アメリカは世界最大の経済大国でもあり、世界第2位の消費大国。
ということはもらった給料を即消費に回す人が多く、消費動向がリアルタイムに反映される経済指標が、どれだけ重要なのかはお分かりいただけると思います。
したがって雇用統計の発表前後のFXレートは全通貨ペアに対して莫大な資金が市場に流れ込み、売買の取引数は最大規模に行われるのです。
しかしこの雇用統計は値幅が非常に大きいため、方向性の読みが外れれば莫大な損失を出す可能性が非常に高い日ですから入門者には少し難ありです。
入門者は、しばらくはチャートを生還していたほうが安全策といえます。
トレンドレスの本当の怖さ
雇用統計や予期せぬ事件、事故、災害等でFX相場が急展開をしめすことは良くあります。
これが外国為替相場の恐ろしいところなのですが、FX売買に入門して、トレンドの方向や傾向がわかってくると、やがてある程度結果を残せるようになります。
何事も慣れというのは恐ろしいもので、だんだん慣れてくるとより大きく運用しようと考えます。
今まで10ロットで取引していたものが、より大きな利益を求めて100ロットくらいで取引をするようになるのです。
しかも基軸通貨国中央銀行の政策金利決定会合の日や、雇用統計の日などにそれを当てます。確かにそれまでの相場である程度の経験値を積んでいますから、大きく運用できる自信があるのかもしれません。
しかしそこはまだ入門間もないとレーダー。
こういった取引量の多い日のテクニカルチャートは完全に相場の方向性を失ったトレンドレスに陥っていますので、予期しないところで大きな損失を出す可能性があるのです。
トレンドレスはお祭り日や経済指標発表日以外にも起きます。
定期的に中央銀行の市場介入があったとき。
また巨大ファンドが市場に入り巨額の取引を行ったときに、理不尽なトレンドレスがおきるのです。
そうなると基軸通貨国の政府や巨大ファンドの思惑と異なる方向にポジションを組んでいたら、わずか数秒でロスカットと呼ばれる強制決済を執行され、市場から強制退場させられます。
入門者によくある驕りから来る自信というのはとても怖いもので、一時のトレンドレスでせっかくの証拠金が全額ショートしてしまいます。
外国為替証拠金取引というのは、非常にハイリスクな金融商品なのです。
FX初心者~テクニカル分析入門~
FXのテクニカルって?
FX入門口座第三弾としてここからは、テクニカルチャート分析の説明をしていきたいと思います。
これまでこのテクニカルチャートという言葉が何度か出てきていますし、簡単な例としてローソク足チャートの説明もしましたので、おおよそどういったものなのかというのはご理解いただいているかと思いますが、入門者にわかりやすいようにテクニカルチャートを一言で説明すると、外国為替証拠金取引を行っていく上で、現在の値動きを分析してそこから未来の値動きを予想するというったたぐいの未来予想図なのではないかなと思います。
しかしただ漠然と未来予想をしているのではなく、しっかり数字から算出されたデータをもとにグラフ化しているものなので、テクニカルチャートは根拠のある未来予想図であるといえます。
ではここから本格的にこのテクニカルチャートの説明をしていく事になりますが、テクニカルチャートの基本的な事として、FXのテクニカルには、必ず時間軸が決められており、その時間軸の間でどれだけ値動きがあったのかということをグラフ上で表現しています。
従って時間軸を変えることで、表示されているテクニカルは大きく変化するのです。
例えば時間軸を1分足にした場合と、1時間足、日足というようにどんどん長くしていくとわかるのですが、短い時間軸ではグラフが1週間以内と比較的直近の値動きが表示されているはずです。
一方日足にすると時間軸は直近1年間の値動きがわかります。
これは長期的な視点と短期的な視点の違いで、FXは短期的に見ると下げ相場であっても、長期的に見ると上げ相場であったりするもので、入門者はこの辺がわかりにくいと思うのですが、この要にFXの足と呼ばれる時間軸によって、表示されるチャートは大きく異なる事を念頭に次へ進んで行きたいと思います。
FXで使えるテクニカル入門編
これからFXを始めようとする入門者の中には、テクニカルチャートがどれを使って良いのか全くわからないという方も多くいらっしゃるかと思いますが、これは株式投資の入門トレーダーでも同じ事を言います。
それくらいテクニカルチャートは数が多いのです。
しかし外国為替証拠金取引で主に使用するテクニカルチャートは、入門レベルだとせいぜい3種類ではないでしょうか。
まずローソク足ですが、これは既に説明済みですので割愛しますが、移動平均線、ボリンジャーバンドやMACDとシグナルのテクニカルチャートといったテクニカルチャートはFXの入門者でもわかりやすいのではないでしょうか。
FXのテクニカルチャートの中には本当に見づらく、わかりにくいテクニカルチャートもありますが、こればかりはトレーダーの主観が左右しますので、使いやすいテクニカルチャートをご自身で探していくのも良いかもしれません。
後述しますがFX業者の多くが、自社でデモトレードサイトを開設しており、まだ入門レベルのトレーダーはこういったデモサイトである程度リアルタイムの売買画面で練習することが出来ます。
そしてFX売買画面では、実際の無数に用意されたテクニカルチャートを使う事の出来るFX業者もあるのです。
このデモトレードのすばらしいところは、FXのリアルな値動きで仮想通貨を使って売買できるということにあります。
それによって、実際の相場の波をリアルに感じる事ができるため、トレーダー入門者には非常に好評なのです。
もしリアルマネーに入るまでに時間あればこういったFX業者のデモサイトで自分にあったテクニカルチャートを探されるのも良いかもしれません。
株式とFXのテクニカルの違い
テクニカルというのはFXに限らず、上場株式や先物取引の売買現場でも頻繁に使われるテクニカル指標なのですが、では株式投資とFXのテクニカル画面に違いはあるのでしょうか?
実は違いはありません。
ただしテクニカルチャート数なら上場株式のほうが多いと思います。
まずテクニカルの種類ですが、種類は基本的に一緒でローソク足もあれば、移動平均線もありますし、一目均衡線というものまでチャートの種類は変わらないのですが、FXの場合、通貨ペアごとのテクニカルチャートとなっていますので、その数で見れば通貨ペアの数しかありません。
ですからせいぜい25通貨ペアくらいではないでしょうか。
しかし上場株式の場合、東証に上場している銘柄の数だけテクニカル分析しなくてはなりませんので、その数は東証に上場している銘柄の数に比例します。
ですから1500銘柄くらいではないでしょうか。
このように上場株式投資の場合、銘柄数が多過ぎて、チャートだけでは今買い時の銘柄を探すのが非常に大変であるというデメリットがあります。
一方FXの場合、25通貨ペアの値動きだけ見ていれば良いので、これから上げでも下げでも、とにかく大きく値幅が期待できる通貨ペアを探せば良いわけですから、頭の中で整理はしやすいと思います。
ただし上場株式売買の場合、売買時間は朝の9時から15時までの6時間であるのに対して、FXの場合は基本的に24時間売買となっている為、チャートを眺めていることによる精神的、肉体的な疲労感がFXと上場株式売買を比較すると大きく異なりますので入門者には少しキツイかもしれません。
FXも株式売買もそういった意味においては、良い面も悪い面もお互い持ち合わせた金融商品であるといえます。
方向性を失ったチャートとは?
FX相場が時として、まるで気まぐれのように方向性を失った相場が起きる事がありますが、それは市場に莫大な資金が流れ込んだときに起きます。
代表的なものに政府による大規模な為替介入や巨額ファンドマネーが市場に流れ込んだときに起きます。
では、実際にそういった資金が唐突にFX市場に流れ込んできたとき、まだ経験浅い入門FXトレーダーたちは大きく動揺するはずです。
まず巨額資金が市場に流れ込むときというのは事前通告がありませんが予兆はあります。
たとえば極端に通貨ペア国の片方の通貨が極端に不利な立場になっている時。
ドル円で例えると、本来日本は対米ドルレートで円安相場が理想的であるにも関わらず、それが日本の政情不安などから、急激な円安に傾いたときに日本の財務省や中央銀行は市場介入を検討します。
なぜそんな事をするのかといいますと、円高になると輸出した日本の製品が、海外で売れても利益幅が縮小し、売っても円高のせいで儲けにならず、それは日本の輸出産業のダメージになります。
ですから政府や中央銀行が主導的に巨額資金を市場に送り込み為替操作を行うのです。
そしてそれをチャンスと捉えるのがファンドマネー。
ファンドマネーはどこかの国の政府が何らかの為替操作を行うだろうと予測すると、同じタイミングで資金を市場に流し込み通貨売買を始めます。
その規模は数十兆円規模にもなり、2つの媒体から送り込まれた巨額資金のおかげで相場のバランスは大きく崩れ、それまで円高傾向だったFX相場が、急激に大きな波を生み、テクニカル指標が大きく波打つ原因となるのです。
外国為替証拠金取引の怖さというのはこういった予期しない大きな波がありますが、それには予兆が必ずありますので、入門者はこういったシグナルを見落とさないようにしていかなくてはなりません。
為替売買には適正価格がある
ここからは外国為替証拠金取引の枠を少し超えて、世界経済の話をしましょう。
まずFXレートというものには適正レートが存在し、円対米ドルレートだと一般的には1ドル120円前後が適正と言われています。
120円くらいであれば、日本の輸出産業も十分に利益が確保できる価格ですし、米国経済も安定しているという証だから。
このようにあらゆる通貨には、対外貨レートで適正な水準というのがあるのです。
それは日本円だけに限りません。
ユーロもポンドも米ドルも全ての通貨ペアに適正な相場というのがあるのですが、それがなぜ適正レートでバランスが保てないのかといいますと、その国の政府が変わったりする事で、国としての経済力が弱まったり強まったりする為で、例えば鳩山政権下の藤井財務大臣はかつて円高容認発言をしたことがありましたが、この発言が全世界に報道された事で、日本は円安が良かったはずなのに、円高が良いのであれば今持っている円を売って、外貨を買おうとFXトレーダーたちは考えます。
一方、日本がデフレから脱却し、政府がインフレに誘導するように積極的に市場介入をするようにすれば、やがてFX相場は極端な円高相場から円安に変化します。
FXの入門者は確かにテクニカルな経験値も重要ですが、こういった経済の知識もそれなりに持っていたほうが有利です。
なぜなら、突発的に起きるトレンドレスに対して、経済を知っていればどうしてトレンドレスが起きたのかが予想付きますし、対策も講じる事ができます。
FX入門者は単にギャンブルの勢いだけで、裏づけのないFX売買を行ったとしても、世界のマネーを流動性が理解できていないと、勝つことはできません。
それが外国為替証拠金取引の奥深さなのです。
FXは通貨ペアごとに傾向がある
FXの通貨ペアには非常に流動性に富んだ通貨ペアと、一日を通しても殆ど値動きのない通貨ペアがあるのが外国為替証拠金取引の特徴。
例えば日本円対米ドルのペアであれば、何も大きなイベントのないときの相場の動きなんて、50銭から多くて1円くらい。
しかしこれが南アフリカランドや、ニュージーランドドル、またはオーストラリアドルなどになると、一日あたりの値幅が2円から多いときで5円くらい変化します。
FXとは値幅が大きければ大きいほど、大きく運用できるメリットがあり、流動性の低い米ドルペアに比べ、FXの入門者にとってこの新興国通貨の大きな値幅は魅力的でしょう。
しかし値幅が大きいという事はそれと同じだけのリスクがあるという事で、必ずしも自分に有利に動くとは限りません。
また、値幅の大きい通貨ペアの特徴としてそういったハイリスクハイリターンな通貨ペアはなぜかスプレッドも大きく取られるように設定されているケースが多いのです。
FXのスプレッドが大きいという事はポジションを組んだときに、自分の思った方向に相場が動かなかった時に思わぬ大損をしてしまうリスクがあります。
それはポジションを組んだ直後のテクニカルの動きをご覧になれば一目瞭然。
ポジションを組んだ直後は思い通りの値動きとなり、ポジションの収支が順調に大きく伸びているはずですが、どういうわけか、今度は一気に逆方向に相場が変化し、みるみる収支は悪化していきます。
しかしすぐにまた収支はプラスに変化します。
それはまるで大きな荒波に遭遇した船に乗っているような本当に酔ってしまいそうな感覚になり、穏やかな波の流動性の低い通貨とは比較にならないくらいハイリスクであるため、トレーダー入門者がいきなりポジションを組む通貨ペアとしては非常に無謀なペアであるといえます。
FX初心者~口座を作る前にデモトレード~
デモトレードは練習ソフト
FXをこれから始めるにあたり、入門者にとって大変心強い練習ソフトがあります。
一部のFX業者には入門者を会社としてサポートしていくため、予めリアルマネーチャートを使ったデモトレードサイトを用意している業者あります。
このデモトレードとは、今現在のリアルな売買画面を使い、仮想通貨を使って実際に注文や決済を行うなどの一通りのポジションを組む事ができます。
またこのデモトレードでは、使えるテクニカルチャートに制限がある業者もありますが、一般的には殆どのテクニカルチャートを見る事が出来、自分にあったテクニカルチャートがいったいどれなのかや、テクニカルの画面配置を自分自身でカスタマイズする事が出来、FX入門者にとって非常にありがたいソフトです。
まず、FX入門者であるならば、めぼしいFX業者を何社か見定めて実際のそれらのトレードでしっかりと裁量売買を行って、相場観や売買のタイミングを知ることが外国為替証拠金取引の世界の第一歩であると考えます。
このデモトレードはリアルマネーを使わず、仮想通貨を使い売買を行いますので、勝率を上げる練習をしていくにはもってこいといえるソフトですし、また業者によって違いのある注文方法や、損切りラインの立て方や、指値や成行き注文の方法を実際に学ぶ事ができます。
尚現在FX業者の間で、サーバー負担軽減の観点からデモトレードサイトを用意している業者は減少してきておりますが、利用料もかかりませんのでタダなら使わない手はないでしょう。
自分にあった業者選択をしよう
ネットで検索すればFXの業者は無数に出てきますが、それではFXに入門ばかりの初心者にとって安心してFX取引を行える業者はどのような業者になるのでしょう。
入門したばかりの初心者にとって外国為替証拠金取引のリスクは、取引そのものから生まれるリスクもそうですが業者が独自に設定する高いスプレッドもリスクになります。
したがって出来るだけこのスプレッドが低い業者を選択するのがとりあえず出来る対策でしょう。
この業者が選択するスプレッドには原則固定という表現が良く使われていますが、この原則固定というのは、非流動的な相場ではいくらのスプレッドを設定していますが、流動的なトレンドレスになった場合は、スプレッドは上がるという意味で、非流動的相場になった場合は、固定スプレッドのだいたい倍くらいになるのが通常です。
ですから、まだFXを始めて間もない、初心者トレーダーは明らかに流動性が高まるような月例経済報告の日や、雇用統計の日などは確実にスプレッドが上がりますので、逆にFX取引を避けるようにしたほうが良いかもしれません。
かつてのFX業者は原則固定というシステムではなく、ずっと固定が主流でしたが、外国為替証拠金取引の人口が増えていくにつれ、また世界経済が不安定になるにつれ、この原則固定が増えてきたような気がします。
これもきっと時代の変化で起きたことなのかもしれませんが、今後相場が安定してこの原則固定がずっと固定に戻ってくれればどれだけ入門者にとってFX売買しやすくなるか。もうしばらく辛抱が必要です。
売買の日にち、時間、通貨ペア
FXのテクニカルにはひとつの傾向があるといきなりトレーダー入門者が言われても、すぐには何のことかなんてわからないと思います。
しかしデモトレードをしているとひとつの規則性があることに気づきます。
それはFXのデモトレードで売買をする時間や日にち、通貨ペアによってレートが一定の規則性に従った動きをしているということです。
例えば日本円と米ドルで見てみると、あるとき日本円が急激に円安に傾いたとすると、どういうわけかすぐにユーロ円も円安に動き出し、またオーストラリア円や、ポンド円といった対円相場、つまりクロス円レートも一緒になって円安に傾きます。
米ドル円レートの動きと他の通貨ペアが連動しているように見えるのです。
これは、実際にデモトレードを行う際に、いくつかの通貨ペアのテクニカルを同時に表示するとわかりやすいと思います。
実際にパソコンを何台かお持ちの方であればデュアルモニターで見ると非常にわかりやすいでしょう。
なぜこういう事がおきるのかと言いますと、先にも申し上げましたが、FXには世界の機軸通貨というものがあり、FXの値動きというのは基本的にこの機軸通貨に連動した形で値動きは起きる傾向にあります。
それは経済力が強いからこそ、他の通貨がそれに連動した形で一緒に動く傾向にあります。
ですがこれは必ずそうなるというものではなく、非流動的相場だとそうなる傾向があるというだけで、天変地異や、政情不安などが起きたときのような時のレートは非常に不安定ですし、チャートはばらばらに動きますが、基本的には規則性に則った動きをするのが、FX外国為替証拠金取引としての特徴です。
FXは経済速報に注視せよ
デモトレードでは実際の相場観を養う事のほかに、世界経済に精通していかなくてはなりません。
それは政策金利決定会合や雇用統計、政府による市場介入というアクションが、結果的にどういう効果を及ぼしていくのかを予め知らなくてはなりません。
特に政府の市場介入はなぜ、このタイミングで市場介入を行うのかをトレーダーが、自分の中でしっかりと精査することが必要。
それは入門者でも同様で、自分なりの考えに基づいて売買していかなくてはならないため、入門したてであっても自分なりの分析をするようにします。
FXのデモトレードを行う際、テクニカルチャートと相場レンジと2つの表示がされていると思いますが、業者によっては経済速報の画面も一緒に表示してくれる業者もあります。
最近ではチャートとレンジを同時に表示していると、画面が見づらい為、経済ニュース関係は別にスマートフォンのFXアプリなどで、代用しているトレーダーもいます。
このように使えるデバイスは徹底的に使いまわすという兵トレーダーもいます。
確かに入門者に限らず、ある程度FX売買をしているとどうしてもいくつものテクニカルと、レンジを画面表示していると非常に見づらく、速報関係をどこに表示しようか悩んでしまう事はあります。
別にブラウザを立ち上げて表示しようと思っても、パソコンのメモリ負荷が大きくなってきますし、利用環境があまり良いとは言えず、だからといってもう一台パソコンを買うにもそこまで設備投資しなくてはならないか?
疑問に思ってしまいます。
ですからスマートフォンアプリなどで代用できるアプリはできるだけ代用し、パソコンにかかる負荷を軽減するのも、FXを円滑にやっていくうえでもとても重要です。
FXは世界の株価と連動してる
FXのテクニカルを眺めていると、値動きが他国の通貨ペアと連動していることに気づきますが、それ以外に日経平均株価やナスダック、ダウ工業平均株とも連動していることに気づきます。
日経平均が下がれば、FXレートは円高になる。
逆に日経平均が上がればFXレートは円安になるといった具合。
なぜこういうことが起きるのかと言いますと外国為替証拠金取引というのは、取引するものが現金であるため商品取引と大きく関係しているのです。
株は商品売買のうちのひとつで、その商品売買を決済するのはお金。
特に機軸通貨でもある米ドルに非常に大きく関係してきます。
日本の東京証券取引所には輸出関連企業が多く名を連ねており、こういった輸出関連銘柄の国際的な資金決済の手段としてドルの値動きが注視されます。
従ってナスダックやニューヨーク証券取引所の株価指数。
または東証の株価指数がダイレクトにFX相場に反映されるのです。
まだ入門者にはわかりにくい事かもしれませんが、実際にFXトレードを何年も行っている人でも理解できない部分は多くあります。
つまり株価と外貨の関係とは必ずしも比例する事ばかりではないのです。
日経平均が大きく値を上げても、FXレートは円高になることはありますし、その逆も良くありますので、必ずそうなるという保証はありませんが、傾向として株価と外国為替証拠金取引の市場は常に連動している傾向にあるのです。
ですからもし可能なのであれば、主要な株式市場、例えば東証やNYSE、DAXといった主要市場の取引画面も一緒に見れるようであれば見るようにしたいもの。
それにしても単純に外貨売買を行うだけの外国為替証拠金取引というのは本当にあらゆる市場に影響される相場ですね。
デモ画面でテクニカルを磨く
ここではFX入門者に贈るデモトレードの心得をお伝えしたいと思います。
お分かりのようにFXのデモトレードはあくまで仮想通貨使い、リアルな相場で取引を行うなんちゃってFXのようなもので、損失を被ったとしても実際の自分のお金にはなんら影響を及ぼす事はありません。
またデモトレードを始めるに当たっては、簡単な個人情報を証券会社やFX業者に登録するだけで、誰でも始める事ができます。
極端な事を言うと証券口座を開く事のできない未成年だって、外国為替証拠金取引にある程度興味があればこのようなデモトレードを始めることが出来ます。
FXのデモトレードは契約ではありませんし、リスクもありませんからそれが可能なのです。
ということは、このデモトレードで入門者がやっておかなくてはならない事として、しっかりとした相場観を養う事が重要でそれが結果的に入門トレーダーから常勝トレーダーになる第一歩になります。
相場観とはあまりに漠然としていますが、テクニカルを黙って眺め、現在のレートを作ってきた相場を分析するため、過去のレートがどのように変化してきたのかを知り、そして未来がどのような相場を形成していくのかを分析できるようにならなくてはなりません。
それは分足や時間足といった短期的な時間軸や、視点だけではなく日足や週足といった長期的な視点で分析する事も重要です。
このようにあらゆる角度で現在の相場を分析できて初めてポジションを組むというアクションを起こすことが出来るわけですから、まず入門者はデモトレードでテクニカル分析が即時にできるようになっていく事を長い目で養っていくようにしましょう。
FX初心者~外国為替証拠金取引入門者の心得~
損切りラインは絶対に守る
ここからはFX入門者が知っておくべき、外国為替証拠金取引の心構えについてお話していきたいと思います。
これまで説明してきたFX取引は基本的に裁量売買といって、自分の感性と経験を基に自己責任でポジションを組む方法をお話ししてきましたが、このFXにおける裁量売買の最大の弱点は、トレーダーが損切りする勇気が持ちにくいという難点があります。
損切りとはもし仮に自分の思った方向に相場が動かなかった時、どこかで強制決済をしないと含み損は拡大するばかりで、早急に決済をしなくてはならないのですが、FXとは常に大きく値動きをしている為、トレーダーの中に「今は下がっているかもしれないが大丈夫!また上がる!」という考えが生まれ、どんどん損失が増えているにも関わらず決済が出来ない心理が生まれます。
これは人間の本質的なものに関係するのですが、人間というのは自分の間違えは認めたくない頑固で厄介な生き物で、それが直にFXの裁量売買には反映されます。
ですから頑固な人はFXには向かないのかといえばそうではなく、それを回避するために損切りラインを作るのです。
損切りラインとはFXのポジションを組む時、予めこの値に来たら決済するというシステムで、その先のレートが上がろうと下がろうと強制的に決済がされるシステム。
ただ入門者を含めた多くのトレーダーがこの損切りラインを設定する事に抵抗を感じてなかなか損切りができないのですが、最初のデモトレードをしていく時は、まず自分の感情を排し冷徹に損切りラインを設定する訓練をするようにしなくてはFX入門者から脱することにはなりません。
感情を捨て事務的に売買しよう
人は自らの過ちを認めたくない生き物であり、その心情がダイレクトにFXに反映されるのであれば、それに対する対策が必要です。
先にも申し上げましたが、その心情を排し予め、売買戦略を立てた上で売買を行うFX取引にシステムトレードというものがありますが、これは裁量売買と対極にある取引方法で、コンピューターに任せ一見感情を排した事務的な取引が出来そうに見えますが、システムトレードを行う業者の中には、悪徳も多く潜んでいるようで、勝率を業者側でコントロールするような業者もあるなどトラブルに発展しかねない危険な取引で、相場に未熟な入門者がやるにはちょっと危険です。
そうであるならば、やはり裁量売買で自己の相場観を磨き、損切りをしていく勇気を持つ訓練をデモトレードで養っていくほうがFXをしていく上では確実では何でしょうか。
その為には外為市場の適正相場を知ることと、今後の展望を予測するだけの経験が必要。
そしてそれが出来てから成行きに任せない指値注文を行い、損切りのしっかりできるトレーダーになれるのです。
とにかくトレーダー入門者が損切りをするには勇気が必要です。
そんなに簡単に損切りはできません。
勢いのある相場を見れば、誰だって「まだまだ上がる!」と思ってしまうでしょう。
そこをあえて目標値に達したからと利益確定してしまうのが、損切りですからダイナミックに運用を考えている外国為替証拠金取引の考え方から考えると、少々保守的ですし、本末転倒のように見えますが、保守的であるというのはそれだけリスク回避を意識している表れ。
リスクの高いFXにおいて感情を排した損切りというのがいかに需要な対策かがわかると思います。
最初はハイリスク通貨を避ける
FXの通貨ペアの中には流動性の高い通貨ペアと流動性の低い通過ペアがありますが、やはりFXの醍醐味であるダイナミックな運用を主眼に考えると、流動性の高い通貨ペアで運用して、高い運用益を期待したいというのがトレーダーであれば誰でも持っている思いなのではないかと思いますが、しかし流動性の高い通貨ペアはダイナミックに運用できる反面、損失もダイナミックで、ひとつ間違えればロスカットといって、証拠金ショートによる強制退場と隣り合わせの通貨ペア。
具体的にいいますとイギリスポンドや豪ドル、南アフリカランド通貨などはハイリスク通過の代名詞でもあるといえます。
これらのハイリスク通貨のテクニカルを眺めていると、常に流動的で活気があるように見えますが、これらの国の通貨はもともと投機性通貨と呼ばれており、実体経済を反映した通貨レンジではなく最初から、FXの駆け引きで使われる為の通貨で、その通貨で駆け引きをしているのは世界中の選りすぐられた百戦錬磨の最強トレーダーたちだけで行われているものなので、入門トレーダーにはまだ早いような気がします。
もし興味があるのであれば、一度デモトレードの際にポジションを組んでみると良いでしょう。
それでもししっかりと利益確定ができるのであれば、それは入門者とはいえFXのセンスあるトレーダーになれますが、殆どのケースで損失ばかりの売買になることが多く、だんだんポジションを組むのが嫌になってくるトレーダーが大半です。
ハイリスク通貨とは顔の見えない世界中のトレーダーとの駆け引き。それに入門者は勝とうと思わない事が賢明です。
テクニカルはトレーダーの命
外国為替証拠金取引をこれから始めるにあたって、入門者が最初にしなくてはならない事は証券口座の作成ですが、口座作成し入金まで完了し、いざ売買を開始しようとした時、売りから入るのか、買いから入るのかいったい何を基準にして売買を開始するかというと、かならず現在の相場の裏づけを確認しながら売買を始めます。
つまりテクニカルチャートで現在の値動きをチェックして売買というのは行われるのです。
FXに入門したばかりの新米トレーダーとはいえ、勘で売買をするトレーダーはいないと思います。
売るのも買うのもそこには必ず事実の裏づけが必要です。
だからテクニカルチャートで過去の値動きから現在の相場を見て、自分なりに今後の展開を予測するのです。
そう考えるとFXのテクニカルチャートというのはトレーダーにとっての生命線のようなもので、このテクニカルがしっかりと読み取れないとポジションを組むという決断にはなりません。
外国為替証拠金取引というのは通貨ペアによって値幅が非常に乱高下しますし、テクニカルチャートにはいくつもの種類があり、なかなかコントロールしていくのに苦しむことが多いとは思います。
また聞き慣れない言葉も多くあり、理解できない事もあると思いますが、最初はローソク足やボリンジャーバンドといった基本的なテクニカルだけでトレードしてみて、慣れてきてから補足的にMACDやシグナルを使ってみるという方法が良いかも知れません。
最初は雇用統計を観察しよう
FXトレーダーにとって祭りと呼ばれるイベントがこの雇用統計。
しかし雇用統計の日は月間で最大規模の資金が市場に供給され、発表前から既に大荒れの相場になっているのが一般的な雇用統計発表の姿なのですが、大荒れの相場ということはテクニカルチャートは全通貨で乱高下しているわけで、値幅も大きいが故に売買のチャンスと捉えたくなりますが、値幅が月間最大値になる日ということは逆に値下がりが起きたときも、月間最大値になるわけでロスカット強制退場になるリスクも月間最大クラスに高まります。
入門したばかりのFXトレーダーがもし初めてこの雇用統計の日を迎えたのであれば、そのときはポジションを組まず、ただ黙って相場を静観するようにしましょう。
ハッキリ言いますと雇用統計はどのトレーダーにとっても一番稼げる日であり、それはFXトレーダーに限らず、ファンドマネージャーや証券会社に常駐する為替ディーラーも注目して、時を見て勝負にかけます。
ですから、入門者とか素人が参入して利益を上げていくのは至難の業なのです。
何事も勉強です。
FX業者の中には雇用統計発表日、つまり月一回ホテルの宴会場などを使い雇用統計発表パーティーのようなイベントも開催している業者もあり、こういった場では飲食しながら、自分以外の個人トレーダー歓談しながらみんなで発表の瞬間を見守る事も出来ます。
雇用統計とは全世界の外国為替証拠金取引業者、FXトレーダー、為替ディーラー、ファンドマネージャーたちが勝負をかける場ですから、入門者は静かに静観するのが一番なのです。
FXで相場を追うとどうなる?
株式売買の格言では相場を追うなという格言がありますが、これはFXでも同じ事がいえます。
入門したてのFXトレーダーの多くは、上がったタイミングで買い、下がったタイミングで売るという古典的な売買をしてしまうため、利益が出ずスプレッドだけで損をするといった相場を追う傾向にどうしてもなってしまいます。
デモトレードを長くやっていると、上がりそうなタイミングで買いの注文を入れる、または下がりそうなタイミングで売り注文を出すといった逆張りという手法もマスターできるようになるのですが、入門したばかりの頃はそんな事もわからずにただ黙々と相場を追うことしかできません。
しかし相場は追ってはいけないのです。
相場を追いムダに注文を出す事でスプレッドによる損失は拡大していきますし、最悪ロスカットで強制退場させられるリスクもあります。
外国為替証拠金取引の基本はしっかりと外貨の流れを掴んで、適正な値を知り、的確にポジションを組んでいくことであり、FXに限らず株式投資でも同様のことが言えますが、投資において相場を追う様な無鉄砲なポジションは最終的に自滅を招きます。
まだ入門したてのトレーダーですから、デモトレードで相場を追って経験を積むのも良いかもしれませんが、FXはダイナミックに運用して最終的に結果に結びついていかなくてはなりませんので、その為には他の売買手法も学んでいかなくてはならず、逆張りという売買手法も学んでいくようにしましょう。